日陰の女

ちょっと一息つける雨となりましたね。
昨年までは、朝の開店時間まではビニールハウスで作業をするのが日課でしたが、今シーズンは発送業務と店番の両立ということで、店長からハウス作業は少しお休みして、店サイドの仕事に集中するように指示を出されていました。
店頭の鉢の植え替えや、ハウスで草取りしたい!という欲求が日に日に増しておりました。

発送予定も少なかった先日の日曜日に、早起きして、
「今日こそ!」
と、自転車でハウスまで久しぶりに出掛けてみました。
花が上がる前に出荷されてしまったものも多いせいか、思ったより花は少ないですが、今はナスタチウムが花盛りです。
片道20分弱かかりますので、草取りと店頭用の苗を選んで1時間もハウスでの作業は出来ませんでしたが、植物がいっぱいの空間は癒される〜と全身で感じてリフレッシュ出来ました。
現在、SORAMIMIハーブショップで開催中のフォトコンテストに、ご両親の介護をしながら、お庭のお手入れをすることで気分転換をしておられるお客様に応募頂きましたが、とても共感出来る投稿でした。

でもその日の午後くらいから、何だか体調がだるく、これは運動会や遠足で日差しをたっぷり浴びた後の疲れと同じだと気づきました。
いつも、買い物は開店前にほんの近くのスーパーに短時間で行って来るか、店番を終わって暗くなってから出掛ける事が多いので、殆ど日陰で仕事をしていた私が、一気に往復40分の自転車と作業で久しぶりの紫外線にやられてしまったみたいです。
夏に向かってハウスの草の成長を考えると、こんなへなちょこでは・・・と気持ちを引き締めているところです。

私がハウスへ通勤用(兼ダイエット)という口実で買った愛車と、3年目にやっと花を咲かせてくれたブラッディ・ホワイトクレインズビルです。まだまだ小さいですが、諦めていたところにかわいい花が咲いてくれて感激の春でした。

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若葉のスープ

ご家族で来て下さったお客様の子供さんがネトル(西洋イラクサ)の洗礼(私達はそう呼んでいます)を受けてしまわれました(汗)
お父さんと子供さんとで苗を見ておられたのですが、発送用の棚にあったネトルを触ってしまわれたのです・・・。
この洗礼を受けられた方でないと、なかなか傷みは理解出来ないと思いますが、イラクサと名前が付くのが納得出来るくらい、イライラする様な表現し難い傷みです。
たまたまお父さんが、ハーブに詳しく且つ以前大山に自生していたイラクサを触って大変だった経験があったお陰で、こちらの説明がなくても大丈夫でした。
店長が皮膚に付着した細かいチクチクをガムテープで取った後、ラベンダーのエッセンシャルオイルを塗ってさしあげました。その後は手を動かす度にいい香りがすると喜んでおられたので、ちょっと安心しましたが、1日くらいは違和感を感じられるかもしれませんね。

私も今シーズンに入って、梱包時に気をつけているのにもかかわらず、葉の小さいとげに何度もやられてしまっています。
そんなネトルですが、実はビタミン、ミネラルや鉄分が豊富で身体にはとてもいいハーブ。ネイティブアメリカンが薬草として使っていたと知ればなおさら身体に取り入れたくなります。
ドライハーブでお茶は気軽に飲むことが出来ますが、生の葉で何かをするのはどうも二の足をふんでしまっていました。
以前、ドイツに住まれている方から、若葉の時期にだけレストランで出されるネトルのスープは最高だとお話を聞いた事があります。当店の圃場で栽培しているネトルの若葉で、いつかスープを作ってみたいと思いながら、なかなか実行出来ていませんでしたが、子供さんのネトル事件をきっかけに、
『今日作ってみよう!』
ということになり、店長は手袋を二重にして、収穫、下処理までを担当してくれて、初めてのネトルスープが出来上がりました。
今回は植物事典のレシピどおりにマジョラム、セイジ、タイム(ロベッジは育苗中で無し)を加えて作ったのですが、ネトルや他のハーブの爽やかな香りも楽しめるスープが出来上がりました。
牛乳を加えていますが、ココナッツミルクもとても相性がいいみたいです。ネトルを育てておられる方は是非この時期、しっかり手袋をして挑戦してみて下さい。

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チェンソー

冬眠をしていたようなブランクがありましたが、フェイスブックやニュースレターなどを始めたため、頭の中がうまく整理出来ず、ブログはつい後回しになっていました。

私はよく店長に「チェンソーみたいな人」と言われます。
みなさんチェンソーわかります?
木などを切り倒す際などに使われるツールですが、店長はこの冬、蒔ストーブ用に木を切りに山へ入った為、このチェンソーを度々使いました。
これがなかなかエンジンがかからなくて苦労するそうです。反対にアクセルを離してもまわり続けるので、危なっかしいとも話しています。
つまり、私はなかなか始動できないですが、一旦やり出すともうエンジンバリバリで突っ走ってしまう・・・というチェンソーと同じパターンの動きと言いたいわけです。たしかに・・・・
なんと言われようが、春が近づき、ブログもエンジンかけましたので、またよろしくお願いします。

昨日はホワイトディーでしたね。
朝一番に来店して下さった男性は、働く彼女をアロマで癒してあげたいからとオイルなどのプレゼントをご購入下さいました。
商品を決める際に、何をバレンタインデーには貰われたのかをお聞きすると、高価な育毛ケアグッズだったそうで、そのことに少し驚かれたようです。
私は、しっかりした髪で大丈夫と励ましましたが、つむじ辺りを心配する彼女の優しさと思えばきっと円満です。(もちろん今も円満です)

私はローズクオーツやコットンパールで出来たブレスレットの贈り物を頂いて、嬉しいホワイトディーとなりました。久しぶりに買った春色のリップグロスも同時に届いたので、女性としてのエンジンもかかり始めました。

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幼虫の好物

蝶の幼虫を育てておられるお客さまからのご注文が続きました。
その中のお客さまのお一人は、蝶の食欲がすごいため、当店で購入された苗の葉では成長が追いつかず、他店から調達された苗の葉を食べさせた所、急に様子がおかしくなったということでした。急いで、エサになりそうなすみれをお送りしました。
そういえば、以前当店の苗から育てたイタリアンパセリをエサとして与えられていた方も、育てているものでは追いつかず、スーパーで販売しているものを与えられたところ、幼虫の様子が急変し慌てて購入されたことがありました。
身体が小さい分影響が大きいのかもしれません。

かわいらしい女性の方が、つなぎの作業着に長靴で御来店下さいました。
出雲に県外からお嫁にきて(がんばれ〜!)しばらくはお義母さんの野菜作りを手伝っておられたようですが、ご主人や子供が出来ればその子達に安心なものを食べさせたいという思いから、松江で無農薬栽培の研修を受けておられるとのことです。
出雲に来られる前には、ご主人の仕事の都合上、中国の上海で暮らしておられたのですが、その時に日本で『冷凍餃子事件』などが起きていて、中国で暮らしながらも安全な食べ物かどうか不安な毎日だった事をお聞きしました。これをきっかけに食の安全に強く関心をもたれたのも納得です。
実際に、出雲という地域で無農薬をやろうとする大変さも、充分わかっておられるので、無理せず失敗しながらも頑張ってもらいたいな・・・と陰ながら応援しています。

先日、JAで購入した小松菜に幼虫を見つけ、心臓が爆発しそうになりましたが、少しは農薬減らしてるのかな・・・と思うと叫ぶ事無く虫も冷静に処分出来るように私も成長しました。

店頭のルーにもアゲハの幼虫発見。みかん科の植物なので、素敵な切れ込みの葉もこのまま放っておけば丸坊主にされるくらい大好物です。
蝶の幼虫を育てられている方に、すみれと同様このルーも人気のハーブです。

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