少し前はちょっと肌寒いと思う日もあったのに、急にTシャツになりたくなる気温です。
先日のお休みにやっと自宅のストーブを片付けましたが、この調子だと入れ替わりのタイミングで扇風機を登場させないといけませんね。
先日母の日ギフトとして何件か苗の梱包を発送しましたが、受け取られたお母さんの一人から電話をいただきました。
植物を普段から育てておられる様子が伺われます。
苗と当店の土をセットで送ったのですが、自宅の鉢に二種類の苗をそれぞれ植えると少し土の量が足りないかな・・・というご相談でした。
10リットルの量でも案外植えてみると丁度良かったという場合もありますし、とりあえず植えてみて足りない様ならお手持ちの土を加えてもらうことをお話すると、
せっかく有機、無農薬の苗と土なのに他の土を使うのは不本意で、有機の土はある様でなかなか近くでも入手しにくいので、この土だけで鉢植えにしたいとのご希望でした。
植物はもちろんですが、土に対してもそういう気持ちを持って頂いているお客様の存在はとても嬉しく勇気づけられます。
『苦海浄土』を書かれた故石牟礼道子さんが、水俣病の抗議のため、徹夜で座り込みをしておられた夜明け前のことです。
猫が排泄をした後に泥をかけようとアスファルトに爪を立てる音で目覚め、猫は泥がかけたいのですがそこには泥が無く、爪は排泄物で汚れ、石牟礼さんと目が合ったその猫は大層恥ずかしそうにして、気の毒なくらい泥の無いアスファルトを何度も何度も爪をたてていたそうです。
東京や都会はコンクリートで大地が生き埋めにされていると強く感じ、深く呼吸が出来ない息苦しさを石牟礼さんご自身も大変感じられていた様です。
ある番組でお話されていたこの事が思い出され、自然や植物、大地への畏怖の念を改めて感じています。